超高速旅客システムHyperloop(ハイパーループ)を開発する企業のひとつ、Hyperloop One(ハイパーループ・ワン)が、11月9日、ドバイ~アブダビ間を結ぶ商用路線の建設を発表しました。計画では、約150kmを12分ほどで結ぶとしています。
この路線の特長は軌道がチューブ状になっていることです。さらにこのチューブの中を輸送ポッド(車両)が時速1300kmもの速度で移動します。リニアモーターカーと同じようなしくみですが、原理はともかくイメージとしては「人を運ぶエアシューター」を想像するとわかりやすいかもしれません。
CEOのロブ・ロイド氏は「技術的には、5年以内にドバイにHyperloopを建設できる」としています。発表の中で、乗客を運ぶ無人輸送システムのポータルとポッド(車両)のデザイン構想が公開されており、完成すればドバイの日常に近未来的な光景が加わるだけではなく、観光客にも新たな魅力として映ることでしょう。通常車で約2時間かかるので、ドバイの新たな観光資源にもなりそうです。
なお、ドバイから国境をまたいだサウジアラビアの首都リヤドまでは48分、カタールの首都ドーハまでなら23分、マスカット(オマーン)へは27分で到達できるとしています。
「交通手段の次のモードを示す新たなビジョン」というコンセプトのもと、最先端をいくドバイの
世界最大の人工島群パーム・アイランド、世界一高いホテルのブルジュ・アル・アラブ、そして世界一高いビルであるブルジュ・ハリファなど、「世界一」のイメージがあるUAE。五年後には「世界一速い列車」として世界をリードしているでしょう。次世代超高速移動手段に大きな期待が寄せられています。